のんほいパークでは「屠体給餌(とたいきゅうじ」を行っています。

東三河の山間部で駆除されたシカを殺菌処理し、安全なエサ(と体)としてライオンに与えます。自然に近い食べる様子をご覧いただくとともに、この地域で起こっている獣害問題や、駆除されたシカの命を無駄にしない取組みを知っていただく機会として、定期的に開催しています。

何で骨や皮のついたお肉を与えるの?

動物園では狩りをしないため、野生より運動量や刺激が少なくなりがちです。そのため、骨を与えたり、エサを隠したりすることで運動の機会や刺激を与えています。

骨や皮付きのと体を与えると、皮をはぐ、かみちぎるなどしてライオンの食べる時間や行動が増加します。


増えすぎたシカなどによって、交通事故や木が食べられて森がなくなる事態が起きています。動物による農業被害だけでも、その被害額は年間100億円を超えています。

日本に生息していた肉食獣のニホンオオカミが絶滅し、猟師の数も減ったため、増えすぎた動物の数を調整しないと自然のバランスが崩れてしまいます。年間100万頭以上が駆除されていますが、その利用は1割ほどです。

と体給餌は、未利用の駆除された動物を活用する「命を無駄にしない取組み」の一つです。

駆除されたシカは、専用の処理施設で加工・殺菌したものを使用しています。

このと体の活用は、東栄町にある「(株)野生動物命のリレーPJ」と連携した地産地消の取組みです。

私たちにできること

◎動物のことを知る

まずは動物のことを知ることが大切です。身近な動物でも知らないことが案外あるかも?

◎野生動物に近づかない

人に慣れすぎたり、攻撃したりすることがあります。近づかずに遠くから観察し、ゆっくり立ち去りましょう。

◎野生動物にエサを与えない

エサをもらうことを覚えると、人に近づくようになり、交通事故の原因やダニなどを運んでしまうこともあります。

◎ゴミをきちんと出す

私たちにとってはゴミでも、動物にとってはエサになることも。ゴミは時間を守って正しく出しましょう。